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【マンガ探偵局がゆく】劇画の『まんが道』を探せ! 松本正彦が昭和30年代の大阪を活写『劇画バカたち!!』 (1/2ページ)

 このコーナーでも紹介した東京都豊島区の「トキワ荘マンガミュージアム」が新型コロナウイルス感染拡大による開館延期を経て、ようやく7月7日に開館した。今回は同ミュージアムに関連した調査依頼だ。

 「ニュースでトキワ荘マンガミュージアムのことを知りました。当時のことをよく知りたくて藤子不二雄(A)さんの自伝『まんが道』も読みましたが、若いマンガ家たちが夢に向かっていく姿に、今更ながら感動しました。わが大阪にもトキワ荘のような場所はなかったのですか? また、大阪の『まんが道』のような本があれば教えてください」(浪花のマンガ好き)

 もともと大阪は手塚治虫や横山光輝、さいとう・たかを、楳図かずお、川崎のぼる、牧美也子ら戦後のマンガ史をつくった人々を世に出した土地。今も大阪在住のマンガ家は多い。依頼人の浪花のマンガ好きさんはこの点は誇りを持ってもらっていい。

 若いマンガ家たちが集う場所は大阪にいくつもあった。そのひとつが、大阪市南区安堂寺町(いまの中央区南船場)にあった八興・日の丸文庫という貸本専門の出版社だ。毎月の原稿料支払日には若いマンガ家たちが集まり、そこから交流を広めていったのだ。

 この出会いから生まれた新しいマンガ表現が、昭和40年代に一大ブームを起こした「劇画」だった。

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