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【ここまで進んだ最新治療】血液中の幹細胞を移植し足の切断防ぐ「下肢血管再生療法」 入院期間は12日程度費用は150~300万円 (1/2ページ)

 足の血管に動脈硬化や炎症が起こり、血管が狭くなったり、詰まったりして足に十分な血液が流れなくなる「末梢動脈疾患(PAD)」。症状は4段階に分類される。I度は無症状で時に足の冷感やしびれ、II度は少し歩くと足が痛くなり、休むと再び歩けるようになる間歇性跛行(かんけつせいはこう)、III度は安静時の痛み、IV度になると足にできた傷から壊疽(えそ)や潰瘍を起こす状態へと至る。

 III度とIV度を「重症虚血肢」と呼び、進行すると足を切断しなければならない。この重症虚血肢の患者に対して「下肢血管再生療法」という新しい治療法が、先進医療や自由診療で行われるようになってきている。湘南鎌倉総合病院院長代行・腎臓病総合医療センターの小林修三センター長が説明する。

 「PADの標準治療には、カテーテルによる血管内治療やバイパス手術による血管再建などがあります。しかし、慢性腎臓病や糖尿病があると、治療から1年後には約7割が再狭窄して元に戻ってしまします。下肢血管再生療法は、そのような再発患者さんの足の切断を防ぐ治療法として注目されているのです」

 下肢血管再生療法は、患者の骨髄や血液中に存在する「CD34陽性細胞」という未分化な細胞(幹細胞)を使う。CD34陽性細胞には、血管を形成する細胞になる能力があると考えられている。この幹細胞を血管の閉塞した下肢に移植(注射)すると、既存の血管から新たな血管が網目状に作られ血流が改善するという仕組み。抗炎症効果もあるという。

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