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【コロナも重症化 糖尿病は“万病の元”】2型糖尿病と「腸内細菌・がん」気になる関係 専門医「高脂肪食や肥満でも腸内細菌叢は変化」 (1/2ページ)

 2型糖尿病では、大腸がん、肝臓がん、膵臓がんのリスク増加と関係が深い。大腸がんと肝臓がんについては、腸内細菌叢(そう=多種多様な腸内細菌の集まり)が変化することが関与するとの研究報告もされている。では、2型糖尿病と腸内細菌、がんとの関係はどうか。

 「食後の血糖値コントロールには、ホルモンの一種・インスリンと腸内細菌が出す物質、それらに刺激された免疫細胞が出す物質が重要なことを、私たちの研究で明らかにしました。2型糖尿病になると、腸内細菌が変化して、免疫細胞の出す物質が減少するため、食後の高血糖が増幅されると考えられるのです」

 こう話すのは、国立国際医療研究センター研究所の植木浩二郎糖尿病研究センター長。専門家による「糖尿病と癌に関する委員会」のメンバーで、長年、糖尿病に関する革新的な研究を手掛けている。

 「がんとの関係では、2型糖尿病では肥満の人が多い。高脂肪食や肥満でも腸内細菌叢は変化します。その変化は、2型糖尿病の発症リスクを高め、大腸がんや肝臓がんなどのリスクも同時に上げます」

 2型糖尿病とがんとの関係が深ければ、血糖値をコントロールするとがんリスクは低下。といいたいところだが、2013年の「糖尿病と癌に関する委員会報告」では、示されなかった。血糖値の正常化とがんリスク低減の数値に関する研究結果が乏しかったのだ。ただし、食生活の見直しで肥満解消などが実現できれば、2型糖尿病の人はがんリスクが下がる可能性があるという。

 「肥満や高脂肪食を止めることで、腸内細菌叢は変化するといわれます。その変化が、2型糖尿病の改善・予防につながると同時に、がん予防にも役立つ可能性が考えられているのです」

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