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【コロナも重症化 糖尿病は“万病の元”】偏った食事で発症する非アルコール性肝炎「NASH」 肝がん発症のリスク高まる (2/2ページ)

 ここで、NASHの仕組みをおさらいしよう。

 食事をしたときに、余分なブドウ糖は中性脂肪に代わって脂肪細胞に蓄えられる。ところが、運動不足や暴飲暴食などで、中性脂肪が多すぎると肝臓にたまって脂肪肝になってしまう。

 肝臓は、本来、脂肪をためる臓器ではないため、脂肪肝の状態が続くと炎症が起きやすくなる。結果としてNASHへ。NASHの状態が続くと肝臓の細胞が変性し、硬く線維化して機能しなくなる。

 変性した細胞はがん化しやすく、一方で、線維化が広がると肝硬変につながってしまう。肥満やインスリン抵抗性が、NASHを後押しし、同時に2型糖尿病発症も発症させる。ただし、同時に解消することも可能だ。

 「2型糖尿病とNASHを合併している人では、2型糖尿病の治療薬『GLP-1受容体作動薬』(注射薬)と『SGLT2阻害薬』の服用で、NASHもよくなる可能性が近年示されつつあります」

 「GLP-1受容体作動薬」のGLP-1は、消化管ホルモンの一種で、インスリン分泌と作用を後押しする。SGLT2阻害薬は、尿と一緒に余分なブドウ糖を排出する作用を持つ。

 「NASHに対する有効な治療薬がありません。2型糖尿病の薬が応用できれば、肝がんリスクを下げることにも貢献できると思います」

 食生活の見直しも忘れずに。 (安達純子)

■NASHと2型糖尿病予防■
□BMI(体格指数=体重kg÷身長mの2乗)が「25」未満になるように、食生活を見直す(暴飲暴食からの脱却)
□ウオーキングなどの有酸素運動を1日30分~60分行う
□食物繊維が豊富な野菜や海藻を毎食ごとに摂る
□脂身の多い料理は控える
□腹八分目までを心掛ける
□間食は控える
□健診の異常値は放置せずに医療機関へ受診を

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