記事詳細

【マンガ探偵局がゆく】フランス語を教えてくれたマンガ本を探して! 国際的アーティスト、高橋真琴の「パリ-東京」 (1/2ページ)

 探偵局に依頼するにはどの程度まで細かなデータが必要ですか、と質問されることがたまにある。なに、漠然としたもので大丈夫。たとえばこの依頼のように。

 「このコーナーを読んでいると貸本や貸本屋といった言葉がときたま出てくるので、懐かしいです。高校時代まで暮らした下町には昭和50年くらいまで貸本屋さんが残っていて、小学校時代には少女マンガの単行本を借りるために週に2度くらい通っていました。探してほしいのはその頃、偶然店で見つけた古いマンガの本です。新書判のマンガよりすこし大きめの厚表紙の本でした。全ページの欄外にフランス語が紹介されていて、私が今の仕事をするきっかけになった本です」(翻訳業)

 

 小学校時代に新書判の少女マンガを借りていたという内容からして女性の方だろうか? 依頼人の年齢も住んでいた下町も本の内容もわからないのだが、それでも探してみせるのが探偵の腕の見せどころだ。

 新書判より少し大きめの厚表紙というからには貸本に多いA5判単行本以前のB6判ハードカバー時代。一応少女マンガに絞って探してみたところ、決め手には欠けるものの高橋真琴が昭和30年代前半に大阪の八興・日の丸文庫に描き下ろした『パリ-東京』という本に行きあたった。作者の高橋真琴は男性だが、貸本屋向けの少女マンガを多数執筆。のちに東京の雑誌でも人気を集めた。現在も挿絵画家、イラストレーターとして活躍。日本だけでなくフランスのファッションブランドとのコラボもする国際的アーティストだ。

関連ニュース