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【Youtuberスーツの旅行記】コロナ徹底対策観光 真夜中の東京をサイクリング!隅田川沿いの時間旅行 後編

 前回、新型コロナウイルスの感染拡大防止のための緊急事態宣言下、深夜において実施した隅田川沿いの橋巡りの様子を紹介しました。2日間に分けて実施したサイクリングの1日目は、両国橋を過ぎて新大橋に到着したところで終わりました。(前回の記事はコチラ

 新大橋は隅田川の中では新しい部類に入る戦後の竣工で、先代の橋は明治時代に架けられた古い橋でした。関東大震災のときは東京市内の橋がことごとく落ちたり燃えたりして、市民が猛火に襲われることになりましたが、旧・新大橋は健在であり、人々の避難路として大活躍したことから「お助け橋」の異名を貰いました。人々の感謝の気持ちから、こんなに大きな石碑が建てられました。

新大橋とスーツ(前日朝に撮影) 新大橋とスーツ(前日朝に撮影)

 新大橋を渡って南下するとすぐに、隅田川から分岐をしてきた小名木川を渡ります。ここに架かる萬年橋もまた立派な造りをしています。新大橋と同じく地震を耐え抜きましたが、そもそもの橋が古いということで他の橋と同時に架け替えたようです。隅田川の脇へ抜けていく川は、江戸から昭和初期にかけて物流の動脈たる役割を果たしていた、地域に欠かせないものだったのです。

萬年橋 萬年橋

 そのすぐ近くに見えるのは、重要文化財にもなっている清洲橋。隅田川の中でも一際優美なこの橋は珍しく吊り橋ですが、よく知られる瀬戸大橋やレインボーブリッジなどとは異なり、ワイヤーがありません。昭和初期頃の吊り橋は、ワイヤーではなく鋼鉄で吊り橋を作っていたのだそうです。写真①中央左部分に、いま紹介した萬年橋も写っています。

清洲橋① 清洲橋① 清洲橋② 清洲橋②

 二つ先の永代橋、ここを通る永代通りは東京駅の至近を通ることで有名ですが、この橋自体もまた重要文化財に指定されています。橋を上に引っ張る性質のある「タイドアーチ」を設けた橋として、日本で初めてのものだそうです。「タイドアーチ」とは、写真左側に持ち上がり、たくさんの足を生やすような箇所のことを指します。

永代橋 永代橋

 永代橋より先、隅田川は二又に分かれます。写真右側が本流、左は支流部で、正面が佃島・石川島・月島です。昔は別々の島でしたが、今は埋め立てられて一つの島です。江戸時代から続く幕府の造船所があったところが、現在では高層マンション群に姿を変えています。佃は佃煮も有名です。古い佃煮屋さんの脇にある、あまりに細い路地も魅力的でしたが、午前3時台にそこをうろつくのは地域の人にも悪いと思いやめました。

右側が本流、左は支流部、正面が佃島・石川島・月島 右側が本流、左は支流部、正面が佃島・石川島・月島

 陸続きとなった月島には、日本で一番古い交番「西仲通地域安全センター」があります。大正15年の建築だそうです。

西仲通地域安全センター 西仲通地域安全センター

 この月島から築地市場のすぐ近くへ渡る橋が勝どき橋です。先ほど紹介した佃島の造船所の関係で、架橋された昭和初期には大型船の往来があったそうで、通行のために真ん中が開閉する仕掛けになっています。いまはもう開きませんが、橋の開閉部分に立って大型トラックが来るのを待てば、つなぎ目を通過した時のズシンという大きな衝撃で、自分が跳ね橋の上に立っていることを感じられます。この辺りまで来ると、海のにおいが漂ってきて、少し体が塩分でべた付くような気がします。

勝鬨橋 勝鬨橋

 かつて隅田川で最も下流に架かる橋といえば勝どき橋でしたが、最近新しい橋が増えました。2018年に完成した築地大橋は、豊洲市場やオリンピック会場のアクセスにも用いられる環状二号の通り道で、ここからは隅田川の河口もすぐです。竹芝桟橋、日の出桟橋や旧築地市場の解体工事などもここから見渡すことができ、隅田川の終わりと東京の変わりゆくさまを感じ取れる、素晴らしい場所です。

築地大橋 築地大橋 築地市場解体風景 築地市場解体風景

 このときは新型コロナウイルス感染対策の一環で運休していましたが、現在は自転車を使わなくとも、浅草からお台場や日の出桟橋への水上バスを利用して、手軽にこのルートを辿ることができます。見える景色はまた違うと思いますが、滝廉太郎の歌にもなった魅力あふれる川を、橋に注目して楽しんでみてはいかがでしょうか。

※この記事は、以下の動画を元にして書かせて頂きました

 ■スーツ YouTuber、1997年生まれ。2017年に史上最長の鉄道乗車券「最長往復切符」の旅の動画投稿を機に本格的な活動を開始。2018年には初の海外旅行として、鉄道と船だけでヨーロッパへ行き、ついでに世界一周して帰国した。青春18きっぷを使った体力勝負の旅行から、ファーストクラス利用の超豪華旅行まで、様々な種類の動画を投稿している。最近は新型コロナウイルスの関係で、視聴者に近場の旅行を勧めている。地元東京23区内で、感染に注意しながらの旅行を継続中。

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