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“漂流”する「高齢おひとりさま」 家賃、費用の滞納や孤独死リスク…国の支援を求める声 (1/2ページ)

 単身高齢者が住まいを借りられなかったり、入院や介護施設への入所を断られたりして「漂流」するケースが相次いでいる。身元保証人がなく、家賃、費用の滞納や孤独死のリスクを敬遠されるためだ。核家族化や少子化が進み、人生の終盤には誰もが「おひとりさま」になりうる時代。国による支援を求める声も上がり始めた。

 3畳半の個室に、介護用ベッドとポータブルトイレ、テレビに電子レンジが所狭しと並ぶ。木村道治さん(68)=仮名=が横浜・寿町の無料・低額宿泊所で暮らし始めてから11年が過ぎた。

 「仮住まいのつもりだったが、ついのすみかになるんじゃないかな」

 木村さんは56歳の時に脳梗塞で倒れ、左半身にまひが残った。結婚歴はなく、遠方の親戚も疎遠。警備員の仕事を解雇され、社員寮からも退去させられた後、生活保護を受給することになった。

 リハビリを終え、医療ソーシャルワーカーの鎌村誠司さん(40)とともに退院後の賃貸住宅を10カ所以上回ったが、全て断られた。障害者手帳を交付されており、優先的に入居できるはずの市営住宅にも落選した時には「心が折れた」。鎌村さんは「家族がいないのは自己責任ではない」と、差別的な対応に憤る。

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