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【ここまで進んだ最新治療】「筋ジストロフィー」に対する新しいタイプの薬が登場! 遺伝子異常に踏み込んだ国内初の核酸医薬品「ビルトラルセン」 (1/2ページ)

 筋肉の壊死と再生に関係する遺伝子の異常によって、全身の筋肉が衰えていく進行性の難病「筋ジストロフィー(以下、筋ジス)」。異常のある遺伝子の部分によって、30種類以上もの型がある。

 中でも最も頻度が高く、男児のみが発症する「デュシェンヌ型(DMD)」という筋ジスがある。5歳頃から運動機能が低下し、10歳前後で歩けなくなり、20歳くらいまでに心筋や呼吸筋にも異常が出て人工呼吸器が必要になる重症型だ。

 このDMDに対する新しいタイプの薬(一般名・ビルトラルセン)が、国立精神・神経医療研究センターと国内製薬会社(日本新薬)の共同で開発され、今年5月に発売された。どんな薬なのか。国立精神・神経医療研究センター/神経研究所遺伝子疾患治療研究部の青木吉嗣部長が説明する。

 「ビルトラルセンは、遺伝子情報を司るDNAの小さな断片(核酸)を医薬品として利用した国産初の『核酸医薬品』です。DMDは遺伝子の一部(エクソンなど)の変異のため、筋肉を正常に保つ『ジストロフィン』というタンパク質が合成できないために発症します。ビルトラルセンは遺伝子からコピーされた情報の変異部分を修復して、遺伝子情報の読み取りをできるようにする薬です」

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