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【橋本医師が挑む! あきらめない膵臓がん治療】ステージIIIの膵臓がんに対し、術前補助療法→手術療法→術後補助療法の「3段ロケット療法」が成功 (1/3ページ)

 首都圏に住むドッグトレーナーの60代の宮田佐知子さん=仮名=は膵臓(すいぞう)がんの標準療法が尽き、「私の人生、もはやこれまで」とあきらめかけた。そのときに、新しい治療を試す臨床試験(治験)の話が舞い込んだ。

 あるがんの専門家は日米の医療体制を比較して、「アメリカは標準治療が尽きても、1000種類以上の治験が随時行われており、インターネットで簡単に閲覧でき、自分が参加可能な治験を見つけやすく整備されている」と指摘する。

 日本ではその数には及ばないものの、治験の数は増えつつある。宮田さんの膵臓がんはステージIII。打診されたのは、国立がん研究センター東病院(千葉県柏市)で行われていた「ボーダーライン切除可能膵臓がん」に対する治験だった。

 ボーダーラインとは切除可能境界のことで、門脈や動脈系への浅い浸潤はあるが、遠隔転移に至っていない状態だ。「膵癌診療ガイドライン」によると、ステージIIIの膵臓がんでは切除可能境界と切除不能(局所進行)に分かれ、切除可能境界の場合は外科手術か、それができないなら化学・放射線療法か化学療法の選択となる。

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