記事詳細

【食と健康 ホントの話】「ウイルス感染予防」と「腸内細菌叢」の関係 腸内細菌と粘膜免疫系が影響し合うことにより… (1/2ページ)

 近年、腸内細菌叢(さいきんそう=フローラ)と免疫との関係が分かってきた。中でも腸内細菌と、眼・鼻・喉や消化管などの外界と接する粘膜組織で、外界からやってくる病原体等と戦う粘膜免疫系が影響し合うことによる、免疫系の活性化に注目が集まる。

 まずは、免疫系の基本のおさらいから。病原体やがんなどの外敵から体を守る免疫は、骨髄や胸腺で作られた免疫細胞(白血球)が担当する。そしてヒトの体には、先天的に持っている「自然免疫」と、病原体に出会って出現する後天的な「獲得免疫」がある。

 自然免疫は、病原体などを食べる好中球やマクロファージなどの貪食細胞と、ウイルスに感染した細胞を傷害するNK細胞(ナチュラルキラー細胞)が主体となる。

 一度記憶した抗原(病原体やがんなど)に対して持つ免疫が、獲得免疫だ。その主役を担うのは、T細胞やB細胞などのリンパ球。B細胞は抗体を産生し、抗原(病原体など)が侵入したときにその抗体が抗原を排除する。細胞障害性T細胞(キラーT細胞)は、再度出現した病原体に感染した細胞やがん細胞などを攻撃する。

 次に、腸内細菌叢について。善玉菌、日和見菌、悪玉菌の割合が、2:7:1であるとバランスがよいとされる。その割合を正常化したり改善したりする目的で使われるのが、プロバイオティクス(善玉菌)とプレバイオティクスだ。プロバイオティクスは、ヒトに有益に働く生きた細菌や製剤のこと。乳酸菌やビフィズス菌、酵母などが知られている。

 プレバイオティクスは、腸内細菌の善玉菌を増殖させるか、悪玉菌の増殖を抑制することで、ヒトに有益な効果をもたらす、難消化性食品成分のこと。つまり善玉菌のエサで、オリゴ糖や食物繊維などがそれに当たる。

関連ニュース