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【ドクター和のニッポン臨終図巻】歌手・弘田三枝子 進駐軍キャンプで鍛えられた歌唱力…『私が死んだら』という曲も印象的 (2/2ページ)

 もしも家族が遊びに来ていなかったら、そのまま、孤独死となっていたかもしれません。孤独死の多くは、自宅での心臓突然死なのです。

 何らかの病気によって、発症から24時間以内に死亡した場合を「突然死」と呼びます。事故死はこの中に入りません。我が国では、年間約6万~8万人が、心臓突然死(急性心筋梗塞、狭心症、不整脈、心筋疾患、弁膜症、心不全など)で亡くなっています。

 大杉漣さん、阿藤快さん、前田健さん、大瀧詠一さんなども心臓突然死。糖尿、高血圧などの生活習慣病が要因であることがわかっていますが、誰もが明日、突然亡くなる可能性があるということです。

 弘田三枝子さんの代表曲といえば、『人形の家』が挙げられると思いますが、同じくなかにし礼さんの作詞である『私が死んだら』という曲もとてもいいです。

 死んでも尚、愛する人に可愛いと言われたいと女心を歌う弘田さんのチャーミングだったこと! 戦後75年。進駐軍で歌っていた歌手も、どんどんいなくなっていきますね…。

 ■長尾和宏(ながお・かずひろ) 医学博士。東京医大卒業後、大阪大第二内科入局。1995年、兵庫県尼崎市で長尾クリニックを開業。外来診療から在宅医療まで「人を診る」総合診療を目指す。この連載が『平成臨終図巻』として単行本化され、好評発売中。関西国際大学客員教授。

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