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【専門医に聞く 認知症医療の最新現場】アルツハイマーと決めてかかるのは早計! 全体の1割は“治る” (1/2ページ)

 長寿が当たり前となったいまを生きる者にとって、がんと並んで恐れられているのが認知症である。中でも認知症の中でおよそ7割を占めるとされる「アルツハイマー型認知症」は、現代人共通の脅威となっている。

 そこで今週は、アルツハイマー型認知症や糖尿病の診療に特化した医療機関「アルツクリニック東京」(東京都千代田区)院長で、順天堂大学医学部精神科前教授の新井平伊医師に、アルツハイマー型認知症を巡る最新の医療情報を解説してもらう。その1回目は、「診断」について。

 一口に認知症と言っても、その種類は多岐にわたる。

 「よく『4大認知症』とよばれるのが、アルツハイマー型、レビー小体型、血管性、前頭側頭葉変性症-の4つ。これで認知症全体の約9割を占めるとされています」

 レビー小体型とは、その名も「レビー小体」というタンパク質の構造物が脳に蓄積されていくことで起きる病気。

 血管性とは、脳の動脈硬化などに基づく脳梗塞や脳出血により酸素供給低下で神経細胞機能が低下して起こる認知症である。

 そして前頭側頭葉変性症とは、大脳の前頭葉や側頭葉の神経細胞が変性していくことで起きる脳機能障害のこと。

 この4つで認知症の9割を占めるということは、残る1割はどんな病気なのだろう。

 「残る1割は“治る認知症”です。正常圧水頭症、ビタミンB1やB12不足、甲状腺ホルモンの減少、さらには鬱(うつ)病に起因する認知症もあります。正常圧水頭症なら外科的手術で、ビタミンや甲状腺ホルモンの不足なら内科的治療で、鬱病が原因ならメンタルヘルスでの治療が可能。それぞれの原因疾患が治れば、認知症状も消えていきます」

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