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ピロリ菌を除菌しても安心できない! 除菌後も残る胃がんリスク LG21乳酸菌が除菌後の胃がん発症予防に期待 (1/2ページ)

 「酸性度の低い胃にはがんを発症する原因になるとみられる毒素、LPSが高濃度で存在する」。そんな論文が7月31日、アメリカの医学雑誌サイト(※)にオンライン掲載され注目を集めている。研究を行ったのは、日本プロバイオティクス学会理事長で東海大学医学部消化器内科客員教授の古賀泰裕氏らのグループだ。

 日本人の胃がんによる死亡者数は肺がん、大腸がんに次ぐ多さで、厚生労働省の2018年度人口動態統計によると年間4万4000人以上が亡くなっている。胃がんの主な原因がピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)であることはよく知られており、日本人の約半分、50歳以上の約7割が感染(保菌)しているといわれる。ただし最近は、呼気、血液、便、胃カメラ、内視鏡など検査方法が多岐にわたるようになり、もし感染していても保険適用の抗生剤投与などで容易に除菌できるようになった。

 では、ピロリ菌を除菌すれば安心なのか。

 「発症リスクが下がるのは確かですが、ゼロではありません」と古賀氏は言う。「除菌前に胃炎の状態が進んでいる人ほど除菌後も胃がんのリスクが約半分も残るという研究結果も報告されています」

 さらに、「胃がんの発症にはピロリ菌に加え、その他の胃内細菌や口腔(こうくう)内常在細菌の関与が強く示唆される」という海外の調査報告もあることから、古賀氏らは独自に「胃液中にあるLPSの濃度測定」を開始した。

 「最近は除菌治療を行ったことに安心し、それ以降胃がん検診を受けなくなるケースが増えていることにも危険を感じました」(古賀氏)

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