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【専門医に聞く 認知症医療の最新現場】初期症状を見逃さない検査法「アミロイドPET」 (1/3ページ)

 前回お伝えした通り、アルツハイマー型認知症の新薬開発が進んでいる。早ければ年内にもアメリカで承認を受ける可能性のある「アデュカヌマブ」という薬は、早い段階から使うことで認知症になることを回避できる可能性を持つ予防薬だが、臨床導入には障壁もあるという。

 従来の認知症薬が、認知症によって引き起こされる症状を緩和させることに主眼を置いていたのに対して、新薬のアデュカヌマブは、認知症になりかけている人に投与することで「認知症に移行する速度を遅らせる(移行させないようにする)」ことを目指した薬だ。

 それが事実なら画期的な薬だが、処方する場合の問題点は何か。アルツクリニック東京(東京都千代田区)院長で精神科医の新井平伊医師が解説する。

 「一言で言ってしまえば、従来の検査法では、アデュカヌマブが効果を発揮できる段階の患者を見つけ出すことが困難なのです」

 予防薬という性格の強いアデュカヌマブは、すでに認知症を発症してしまっている患者に投与してもあまり効果は見込めない。認知症の前段階であるMCI(軽度認知障害)や、さらにその前段階のSCD(主観的認知機能の低下)で使う必要があるのだ。

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