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都心から西に約50キロ…守り抜かれた豊かな自然 「高尾山」をハイキングで楽しむ

 都心から西に約50キロ離れた高尾山(東京都八王子市)。豊かな自然が世界的にも高く評価され、多くの人々を引きつけてやまない。古刹と共に歴史を刻んできた山でハイキングを楽しんだ。

 京王線高尾山口駅から歩いて高尾登山電鉄の清滝駅へ。中腹にある高尾山駅まで結ぶケーブルカーの始発駅だ。車体は傾いており、高低差約270メートルを6分で移動する。線路両側に木々が迫り、美しい緑のトンネルを突き進むかのよう。最も急な所の勾配は約31度で、ケーブルカーの線路としては日本一という。

 高尾山駅からの登山道は1号路(表参道コース)を選んだ。舗装された道が歩きやすい。山腹にある寺院「高尾山薬王院」の境内へと入る。樹齢数百年とされるスギ並木やスギ苗の奉納板、「殺生禁断」の石碑が目に入る。豊かな自然が人々によって守り抜かれてきたものだと分かる。

 薬王院は1200年以上の歴史を持ち、本尊の使いであるてんぐも信仰の対象だ。山門横では2体のてんぐ像がにらみを利かせ、老若男女が本堂に続々と参拝していた。本堂から約20分で山頂(標高599メートル)に到着。記念撮影や弁当を食べる人の姿が目立つ。天候次第で富士山や丹沢山系が望めるそうだ。

 東京都高尾ビジターセンターに立ち寄った。山の自然や歴史を紹介し、ムササビの剥製のほか、昆虫の標本も展示する。解説員の福沢卓也さん(37)は、高尾山は暖温帯と冷温帯の境目にあると説明し「斜面により植生が異なり、植物は約1600種と、とても多い」と、その魅力を語った。

 途中につり橋がある4号路で山を下った。イヌブナなどの落葉樹が多く、根もむき出し。山の異なる表情を体感した。

 【メモ】東京都高尾ビジターセンターでは、高尾山にすむムササビの好物となっている植物の葉や木の実を描いたオリジナル手ぬぐい(1300円)を販売。

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