記事詳細

【専門医に聞く 認知症医療の最新現場】次第に見え始めた“怪物”の正体 「健脳ドック」で将来にリスク持つ人の共通点も (1/3ページ)

 アルツハイマー型認知症治療の今後の柱となるのは「病気にならないようにする」という予防医療の確立だ。すでに一部で臨床導入が進んでいる最新の脳検査を中心に、発症予防への取り組みが急速に進化している。

 認知症の医療は、1次予防(病気にさせない)、2次予防(発症を遅らせる)、3次予防(発症後の進行を遅らせる)-の3つの予防が柱となる。従来の認知症医療はこのうちの3次予防が中心だったが、現在は2次、1次へと軸足を移しつつある。

 アメリカで承認間近とされる新薬アデュカヌマブは、アルツハイマー型認知症の原因であるアミロイドβというタンパクが脳に沈着するのを防ぐだけでなく、すでに沈着したアミロイドβの消失作用も期待されている。

 ならば発症後の患者での改善も期待できるのでは-と考えがちだが、「アルツクリニック東京」院長で精神科医の新井平伊医師の見方は慎重だ。

 「認知症のレベルまで進行している場合、大脳皮質の神経細胞が深刻なダメージを受けているため、たとえアミロイドβを消したとしても劇的な改善は難しい。これを改善するには再生医療など別のアプローチが必要になってくる」

関連ニュース