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【黒田尚嗣 世界遺産旅行講座】アメリカ大陸のアテネ 中米ホンジュラス西部「コパンのマヤ遺跡」 (1/2ページ)

 数ある遺跡の中でも私の記憶に残る文化遺産の一つに、中米ホンジュラス西部に位置するコパンのマヤ遺跡があります。マヤ文字が刻まれた石碑(ステラ)などが数多く残っており、マヤ文字の解明に大きく貢献し、現代人がマヤ文明を知る鍵となった世界遺産です。

 遺跡の中心には2万平方メートルにおよぶ祭祀(さいし)用のグラン・プラザ(大広場)やアクロポリス(石造建築物複合体)があり、「アメリカ大陸のアテネ」と称され、「マヤ神聖文字の階段」や王一族をモチーフにした「高浮き彫り」石碑で知られています。

 「マヤ神聖文字の階段」は、発見当時はバラバラで、石段の補修工事は世界一難解なジグソーパズルといわれ、62段の階段ひとつひとつに、コパンの歴史が2000以上のマヤ神聖文字で刻まれています。これは古代アメリカ大陸最長の碑銘記念物で、王朝初代のヤシュ・クック・モー王から始まる壮大なコパン王朝の歴史が語られているのです。

 また、コパン芸術の粋である「高浮き彫り」の石碑は、グラン・プラザに林立していますが、仏像に似た彫刻もあって、私にはアジアのガンダーラ美術のようにも感じられました。

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