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【進化する腸内細菌医療】潰瘍性大腸炎の治療・解明はどこまで進んでいるのか 産学協同で研究進め (2/2ページ)

 順天堂大学とキリンホールディングスは、アレルギー疾患の新たな予防・治療法の開発のための研究を開始している(別項参照)。

 便移植療法は、潰瘍性大腸炎だけでなく、腸内細菌叢の乱れ、アンバランスが伴う病気に対し有効の可能性があるため、応用範囲が広いと期待されている。だが、健常便から作成する腸内細菌溶液は、一般の医薬品とは異なるため、仕組みづくりから行わなければならない。

 医療行為として安全に、そして、安定的な供給などのためには、大学などの研究機関だけで取り組むには限界がある。石川准教授は便移植療法など腸内細菌デザインを普及するため、ヘルスケアベンチャー「メタジェン」、創薬ベンチャー「メタジェンセラピューティクス」の取締役CMOを兼任している。

 「メタジェンでは、パートナー企業と腸内デザインの社会実装をめざすプロジェクトを進めています。エビデンス(科学的根拠)のあるヘルスケア製品やサービスを生み出すため、腸内環境に関わる研究を産学協同で進めています」

 “最先端科学で病気ゼロを実現する”を合言葉に「メタジェン」を軸として、さまざまな研究が進行中だ。それは次回紹介する。 (安達純子)

 

 ■食物アレルギーとアトピー性皮膚炎の腸内細菌叢の研究

 順天堂大学とキリンホールディングスの共同研究講座を昨年12月にスタートした。第一段階の臨床研究として、アレルギー患者の腸内細菌叢の解析により、新たな腸内細菌療法や予防法の可能性を模索する。食物アレルギーもしくはアトピー性皮膚炎で、この臨床研究参加に興味のある人は、メール(fmt@juntendo.ac.jp)で問い合わせを。

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