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【中原英臣 あの医療情報ウソ?ホント!】米FDAがコロナ回復者の「抗体」で治療 「血漿療法」は北里柴三郎の発見 (1/2ページ)

 8月23日に新型コロナウイルス感染症から回復した人の血漿(けっしょう)を用いる治療法を米食品医薬品局(FDA)が許可し、トランプ米大統領が「これは強力な治療法だ」と述べたことで、新型コロナウイルス感染症の血漿療法が注目を浴びています。

 血漿療法というのは回復者の血液中に存在する新型コロナウイルスに対する「抗体」を用いた治療法です。血漿というのは血液から赤血球や白血球、血小板といった細胞成分を除いたものです。

 この血漿中の抗体を用いた治療は、すでにSARSやエボラ出血熱の患者さんにも使われています。そういうと最新の治療と思われるかもしれませんが、実は血液中の抗体を用いた治療法は日本の北里柴三郎が1890年に世界に先駆けて発見しています。

 北里は血清中に含まれる破傷風の毒素に対する抗毒素を利用して破傷風の治療に成功しています。抗毒素は当時まだ発見されていなかった抗体のことです。その後、北里と同じ研究室にいたドイツのエミール・ベーリングがジフテリアの抗毒素を用いた血清療法を開発し、1901年に第1回のノーベル医学生理学賞を受賞しています。

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