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市民が自宅を開放して「地域の交流盛ん」 JR武蔵小金井駅周辺を歩く

 誰もが気軽に立ち寄れる場所として自宅などを開放している人たちが、東京都小金井市にいる。市民活動が盛んといわれる同市は特に多いとされ、訪ねてみると、地域の人々との交流を通じて心が潤うのを実感した。

 JR武蔵小金井駅から歩いて約10分で「たち寄り処 『森のこみち』」に着いた。有志グループの活動で、小田代慶一さん(81)と陽子さん(71)夫妻宅の客間を「散歩のついでに立ち寄れる場所」として毎月第4木曜に開放している。

 8年前に始め、この日は50~90代の男女計8人が集っていた。立ち寄り料金は100円。宮城県出身の陽子さんは東日本大震災をきっかけに「地域でほっとできる場をつくりたかった」と語る。

 五日市街道に向けて歩き、その北側にある「小金井 江戸の農家みち」に出た。同街道と並行している約1.5キロの道で、数軒の農産物直売所が点在。のどかで懐かしい。

 道沿いで「仕立てとおはなし処Dozo(どーぞ)」に寄った。語りを仕事にする“物語屋”の中川哲雄さん(55)と和裁技能士の内山イズミさん夫妻が水曜と週末に自宅をカフェとして営業している。「妖怪ジュークボックス」(1話200円)を注文すると、中川さんが妖怪ばなしを披露。築80年という家の雰囲気も相まって涼を感じた。

 駅に戻り、南口から「地域の寄り合い所 また明日」へ。誰でも立ち寄れる交流スペースと認知症に対応した通所介護のデイホーム、乳幼児向け小規模保育所を併設しており、育児中の母親や小中学生が何げないおしゃべりに訪れるという。

 この日は、高齢女性が赤ちゃんを上手に寝かしつけていた。代表理事、森田真希さん(51)は「お年寄りがまだまだできることを、子どもたちが引き出しているんです」と温かく見守っていた。

 【メモ】小金井市内の移動はコミュニティーバス「ココバス」が便利。

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