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【元首相主治医が明かす 政治家と病】脳梗塞が奪った田中角栄元首相の「今太閤」人生 1日1本「オールド・パー」空け (1/3ページ)

 安倍晋三前首相は持病が悪化して退任したが、後任の菅義偉首相には今のところ健康不安はないようだ。朝食に必ず野菜を摂り、夫人がつくるスープカレー、納豆、ヨーグルトを食べているという。その結果、ダイエットに成功し、体重を76キロから62キロまで減らせたという(『文藝春秋』2017年5月号より)。

 また、首相動静を見ると、ザ・キャピトルホテル東急の「ザ・キャピトル フィットネスクラブ」の会員であり、ジムや温水プールで適度な運動を欠かさず行っている。「秋田の農家出身の苦労人」だったが、セレブ風のヘルスライフを送っているようだ。

 政治家と病気について述べてきたが、私の世代にとっていちばん印象に残っているのが、「今太閤」こと田中角栄元首相(以下敬称略)である。

 角栄といえば、汗かきが有名で、これはバセドウ病(甲状腺機能高進症)のせいだと言われていた。郵政大臣のときにそう診断され、ゴルフで体を動かすことを勧められ、投薬治療も受けるようになったという。

 また、総理になってからは、過剰なストレスから高血圧、糖尿病も患うようになったようだ。

 おかしいと誰の目にも明らかになったのは、1973年12月の参院予算委員会。このとき、口が曲がって、答弁の言葉もうまくしゃべれない状態に陥った。顔の右半分が動かず、顔が完全に歪んでいた。いわゆる「顔面マヒ」で、角栄は1週間ほど入院して治療を受けた。当時、医者になったばかりの私に強い印象を残した。

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