記事詳細

【マンガ探偵局がゆく】マンガが人気連載だった音楽誌 「ビッグコミック」編集長・小西湧之助がつくった「FMレコパル」 (1/2ページ)

 今回は音楽ファンからの依頼だ。

 「最近、CDでクラシック音楽を聴くようになりました。カラヤンや小澤征爾も好きですが、バーンスタインがお気に入りです。先日、友人が手塚治虫が描いたバーンスタインのマンガをみせてくれました。1973年にワシントン大聖堂でJ・ハイドンの『ミサ曲第5番ハ長調 戦場のミサ』を指揮したときのエピソードで、FM雑誌に発表されたものだそうです。このシリーズの作品はほかにもあるのでしょうか。読んでみたいです」 (50歳・にわかクラシック・ファン)

 依頼人が読んだのは1974年に小学館が創刊したFM情報誌「FMレコパル」に掲載された短編『雨のコンダクター』だろう。バーンスタインの来日にあわせて描かれ、掲載誌を読んだバーンスタインが大感激したというエピソードも残っている。

 当時、音楽好きが演奏を楽しむのは、レコードかFM放送が中心。FM放送を録音することは「エアチェック」と呼ばれ、マニアにとっては曲目や放送時間を掲載したFM情報誌は欠かせないものだった。

 先行する共同通信社の「FM Fan」(66年創刊)や音楽之友社の「週刊FM」(71年創刊)が、番組表に加えてクラシックやオーディオ関連のマニアックな記事をメインに据えていたのに対し、「FMレコパル」は若者をターゲットにしたポップス系の記事に力をいれ、オーディオ記事も入門的なものがほとんど。そして、看板連載になったのが、一流マンガ家が一流ミュージシャンを描く短編マンガ・シリーズ「レコパル・ライブ・コミック」だった。

関連ニュース