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【コロナ禍のがん闘病記~ステージIVからの生還】ステージIVの肺がんで高熱と意識障害…突然の危篤状態に (1/2ページ)

 新型コロナ禍で揺れるがん医療の現場。この春、ステージIVの肺がん患者が重篤な状態に陥った。がん専門病院はコロナの疑いもある患者の救急搬送をためらわず受け入れ、その後“奇跡の手術”も成功させた。患者と家族、懸命の治療に当たった医師らのストーリーを5回にわたって報告する。

 「今晩が峠かもしれません…」。今年4月中旬、ステージIVの肺がんを煩った東京都江戸川区、吉仲勇さん(68)の容体が急変。救急搬送され、付き添った家族は医師からこのように言われた。

 突然の危篤状態…。前兆は数日前から食欲低下という形で表れていた。その日の朝も部屋の中で足元がふらふらしたり、トイレの壁にぶつかったり。本人は「大丈夫」というので、妻の弘子さんは仕事のため外出。しかし、仕事の終わりの時間にいつも迎えに来てくれる吉仲さんの車が来ない。「もしや」と血の気が引くような思いに駆られ、自宅の別の階に住む長男の範敏さんに部屋を見に行ってもらった。すると、吉仲さんはぐったり寝込んだ状態で、汗がすごく、体に触れると、とんでもない熱さだった。

 救急車は、がん研有明病院(江東区)に向かった。がんと診断されて以来、薬物治療を受けている病院だ。

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