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【人生100年時代 これから、どうする】高齢者に「働く場の提供」を 独居による認知症発症と孤独死を防ぐ (1/2ページ)

 今や高齢の親と同居する子世代は圧倒的に少ない。筆者のオフィスで今年4月に調査した結果でも、親と同居している40~50代は約3割しかおらず、7割の人は別居。つまり、65歳以上の一人暮らし高齢者の増加は男女ともに顕著であるということだ。

 一人暮らし高齢者は、昭和55(1980)年に男性約19万人、女性約69万人、高齢者人口に占める割合は男性4.3%、女性11.2%であったのだが、平成27(2015)年には、男性約192万人、女性約400万人、高齢者人口に占める割合は男性13.3%、女性21.1%となっている。

 さらに、団塊世代が全員75歳に到達する5年後には、男性230万人、女性470万人と推測されており、ますます独居傾向が高まるのは必至だ。特に、配偶者と死別する確率の高い女性の独居化は避けて通れないであろう。

 ただ、問題は独居すること自体にあるのではない。独居により引き起こされる、認知症発症者の増加や孤独死の増加が問題なのだ。

 言うまでもないが、独居していても、近隣との付き合いやさまざまな地域活動、趣味などを通して人との交流が活発化していればよい。しかし、孤立してしまうと認知症の発症リスクも高まるし、孤独死の恐れもある。

 少し古いデータになるが、東京23区内での高齢者の孤独死は、03年には1441人であったが、12年には2727人と倍増しているのだ。

 もちろん、地域活動に参加することや趣味を広げることも良いことだと思うが、筆者としては、労働生産人口が減少している今だからこそ、高齢者の働ける場の提供が必要だと思う。

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