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【がんと診断されたときの対処術】「がん告知」では知りたくない内容も医師から聞かなければならないのか (1/2ページ)

 「がん告知」といっても、早期がんから進行がんまで、病状はいろいろあり、たとえ早期であっても「がん」と聞けばショックを受ける人がいる。現在では、かなり進行して治療方法が限られる場合でも、病名や病状、治療のことを医師が本人に告げるのが当たり前となっている。その結果、激しいショックで体調を崩してしまうケースもある。果たして、患者は知りたくない内容についても、医師から聞かなければならないのだろうか。

 「1981年に世界医師会で採択された『患者の権利に関するリスボン宣言』には、自己の情報を受ける権利の一方で、情報を知らされない権利も、有することが記載されています。患者さんは、希望すれば全ての話を聞かなくてもよいのです」

 こう説明するのは、がん・感染症センター都立駒込病院名誉院長(特別顧問)の鳶巣(とびす)賢一医師。がん患者に対し、告知後の心の整理のサポートなどを長年行い、昨年4月、同病院に「意思決定支援外来」を開設した。

 「患者さんへの告知が義務付けられる以前、1980年代から、私は病名や病状を患者さんに告知していました。ご自身の状態をわかった上で、治療や人生の選択を行った方がいいのですが、患者さんが希望しなければ、知らないままでいることも可能なのです」

 がん診療を行う医療機関では、診療科にもよるが、一般的に多くの患者を抱えていて1人の患者に対する時間は限られてしまう。患者の心に寄り添い、患者の様子や態度で言葉を選ぶといったことまでケアするのは、難しいことがあるようだ。

 そのため、医師が一方的に、病名や病状、治療方針などを患者に話すようなことが起こる。このような状況で、知らされない権利を行使するにはどうしたらいいのか。

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