記事詳細

【ドクター和のニッポン臨終図巻】女優・竹内結子さん 「ご家族は自らを責めないで」 (1/2ページ)

 先日、令和2年版の厚生労働白書が発表されました。この白書の中に、〈人口100人で見た日本〉と、〈日本の一日〉という頁があり、医療関連についても興味深いデータがいくつかあったのでご紹介しましょう。

 日本の人口を100人とした時、「日常生活の悩み・ストレスを感じている」人は47・9人(12歳以上)。「健康状態がよくない・あまりよくないと感じている」人は、12・6人(6歳以上)。現実には、1日で2371人が出生し、3784人が死んでいます。内、がんで死ぬ人は1031人。心疾患で死ぬ人は569人。老衰で死ぬ人は334人。事故で死ぬ人は108人。そして自殺で亡くなる人は、55人。

 この狭い日本で今日も、50人以上の人が自ら命を絶っている--それが日本の現実です。だから、「自死」とはありふれた日常なのですと言いたいわけではありません。50人のその向こうに、悲しみにくれるご家族や友達がそれぞれ何十人、何百人と毎日生まれ続けていることを、忘れてほしくないのです。

 9月27日に40歳で亡くなられた女優の竹内結子さんの死をこの連載に書くことを躊躇していました。人気者の自死の報道は影響が大きすぎるからです。あれから1カ月経った今、僕は医師としてではなく、親を自死で亡くした、この国にたくさんいる子供のひとりとして、少しお話しさせてください。

関連ニュース