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【食と健康 ホントの話】「脳梗塞予防に2リットル飲水」は必要か エビデンスなく「夜間頻尿」招く結果に (1/2ページ)

 就寝後に1回以上、排尿のためトイレに起きることを「夜間頻尿」という。高齢者以外は、朝まで一度もトイレに起きないのがよいとされている。しかし、「1回くらい起きるのは普通では?」と思う人もいるだろう。

 日本泌尿器科学会によると、40歳以上の男女で、約4500万人が夜間1回以上排尿のために起きるという。また、50代になると半数以上の人が、60代になると約8割の人が就寝中に1回以上トイレに起きているというデータもある。つまり、〈普通〉というのはある意味正しく、それだけ多くの人が夜間頻尿の症状があるということだ。

 もちろん、トイレに起きるのが1回程度で支障がなければ、医学的には問題なしと考えられている。しかし、加齢とともに回数が増えていき、睡眠の質が下がったり、高齢者であれば転倒のリスクも高まったりする。

 さらには、高齢者の死亡率も上げるというデータも日本や欧米で発表されている。直接的には、転倒・骨折のリスクが高くなるためと考えられているが、それ以外にも生活習慣病とのかかわりがあると考えられている。

 夜間頻尿の原因は、(1)夜間の多尿(尿量が多い)、(2)膀胱容量の減少、(3)睡眠障害、に分けられる。とくに夜間多尿は、夜間頻尿の原因の80%以上だ。

 多尿が原因の夜間頻尿は、前の晩に飲み過ぎたり、夕方以降にコーヒーなどのカフェイン飲料を何杯も飲んだりすれば、誰でも起こる。しかし中高年になると、水分を摂り過ぎたつもりはなくても、悩まされる人の割合は増える。

 多尿の原因は、水分の摂り過ぎだけでなく、実は生活習慣病が背景にあることが少なくない。高血圧や糖尿病、心不全(心臓の働きが弱った状態)、腎機能障害、睡眠時無呼吸症候群(大きないびきをかく)などの病気が、直接的、間接的に関係してくるためだ。このような基礎疾患のある人で夜間頻尿の人は、もちろんその病気の治療をしっかり行うことが大切だ。その上で、まずは水分の摂りすぎに気を付けることが大切だ。

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