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【食と健康 ホントの話】「脳梗塞予防に2リットル飲水」は必要か エビデンスなく「夜間頻尿」招く結果に (2/2ページ)

 夜間頻尿・夜間多尿の行動療法に詳しい、琉球大学医学部システム生理学講座の宮里実教授は、水分の摂り方についてこう説明する。

 「飲水はもちろん大切です。指標としては、体重の2~2・5%です。体重60キロの人であれば、飲水は1200cc程度。食事で600ccは摂りますし、その他代謝水(体内で産生される水)もありますので、このくらいの量であれば、体の水分管理としては適切です」

 脳梗塞や心筋梗塞の予防のため、血液をサラサラにする(粘稠度を下げる)ために、日中に2リットル以上、あるいは就寝前に水分摂取が勧められることがある。それについて宮里教授は、「夜間水分補給は、血液粘稠度を下げる作用はあります。しかし脳梗塞を予防するという確固たる証拠はない、という最近のエビデンスがあります。また、生真面目な日本人は、推奨以上に努力して飲水しており、結果として夜間頻尿を招いている事実もあると思います」。

 宮里教授も担当した琉球大学泌尿器科の研究でも、65歳以上の11人を含む21人の健常者を対象とし、1日2リットル以上の水を1週間摂取したところ、血液粘稠(ねんちゅう)度に変化はなかった。一方で、全被験者群、とくに65歳以上の被験者群で夜間の尿量が増えて夜間排尿の回数が増える結果となっている。 (医療ジャーナリスト 石井悦子)

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