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【大崎裕史 麺喰いにつき】長く幅広い層に愛される「普通」の味 原点回帰のリニューアル 「ソラノイロ ARTISAN NOODLES」 (1/2ページ)

 東京・麹町の「SORANOIRO」が約40日間の長期休業を経て、10月12日に全面リニュアルオープン。メニューや味はもちろん、店内も全面改装。まるで新店のオープン。店名もアルファベットから「ソラノイロ ARTISAN NOODLES」に。店内には製麺室を備え、厨房(ちゅうぼう)はかなり広め。

 店名の「ARTISAN」は職人のこと。だから店主の宮崎千尋さん自ら製麺をし、スープを炊く職人だ。コロナ禍により、いろいろ悩み、考え、そして導き出したリニューアル。Twitterを読むと「ラーメン屋としての原点回帰、商売の原点回帰、ソラノイロの原点回帰、自分自身の原点回帰」と書いてある。

 初回は特製中華そばを注文。日替わりで4種類のチャーシューを用意している。その4種類がど~んと乗っている特製は見た目にも食べてみても圧巻。そして今どきは珍しいワカメも特製にしか入らない。このワカメが実にうまい! スープは清湯醤油だが厚みのある「重層」スープ。あるいはそれぞれの味がバランス良くまとまっているので「重奏」でもいいかもしれない。

 それぞれの食材がうま味を奏でている。麺は自家製でうどん用に開発された小麦粉をラーメン用に使い、個性的でおいしい麺に仕上げている。食べ進んでいるうちにあることに気が付いた。二十数年前、宮崎さんがまだ大学生だった頃、初めて出会い、一緒に食べに行ったお店の味に近い。そうか「原点回帰」にはいろんな意味が込められているのだな、と思った。斬新ではない分、人によっては「普通」と言われるかもしれないが長く幅広い層に愛される味を作るのはかなり難しく、今回はそれを目指し、それがいい感じでできあがったようだ。

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