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街路樹を眺めながら 四ツ谷駅から迎賓館へ

 JRか地下鉄の四ツ谷駅(東京都新宿区)を出るとすぐ、四谷見附橋が目に入る。大正初めの1913年、迎賓館(港区)と調和する洋風のデザインで架橋され、今もその趣を残している。

 この橋から迎賓館へ向かう外堀通りに、街路樹のユリノキ(モクレン科の落葉高木)が立ち並んでいる。初夏にチューリップに似た花を付け、秋には黄色くなった葉が風景を彩る。落ち葉が風に吹かれて路上を行き来し、カサカサと乾いた音を立てるのも季節の風物詩だ。

 道沿いには多くの公園がある。迎賓館に向かって右側に、大正時代に「赤坂離宮前記念公園」として開園した四谷見附公園。中央に立っているプラタナスはその頃からあったといわれ、幹周りが4.8メートル、高さは32メートルにも達する。

 迎賓館正門の手前まで行くと、正三角形の「若葉東公園」がある。中央の並木道を挟んで東西に分かれ、西側には最近、モダンな休憩所がオープンした。地上の広場から屋外のらせん階段を下りて行くと、カフェや土産物ショップがある。テラス席の脇にある池から、小さくてかわいい噴水が上がっていた。

 外交の舞台として首脳会談や晩さん会などが行われる迎賓館は日本で唯一のネオバロック様式による宮殿建築で、2009年に建てられた。本館と庭園は予約なしでも参観でき、壮麗な室内、主庭の装飾的な噴水、広々とした前庭などを楽しめる。

 駅からの道のりですっかりユリノキの黄金色に目が慣れていたが、迎賓館の正門から本館へ至る広い前庭は、一転して松と芝生の緑。洋風の建築と対照的に、ここは日本の風景だった。

 【メモ】迎賓館は水曜非公開。参観料は本館・庭園1500円、庭園のみ300円(いずれも一般の場合)など。問い合わせはテレホンサービス、03・5728・7788。

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