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【「コロナ不安」に殺されないために】コロナ禍で「非言語コミュニケーション」できず…認知症がますます進む (1/2ページ)

 新型コロナ感染症が、認知症患者を増加させているという報告がある。一つは、直接的なコロナ感染により、認知症が進んでしまうというケース、もう一つは感染ではなく、コロナ禍による環境の変化が認知症の進行を加速させてしまうというケースだ。

 新型コロナの感染により認知症が進むかどうかは、まだ確定的な報告がない。ただ、新型コロナが物忘れを進行させるとの指摘はあり、高齢患者は後遺症として認知症が進むことはあるようだ。中高年層でも認知障害が進むという報告が、アメリカで出ている。

 いずれにせよ、コロナ禍は認知症患者に大きな影響を与え続けている。

 11月に発表された広島大学と日本老年医学会が行った調査では、約4割が「認知症患者に影響が出た」と答え、在宅者では半数以上が「認知機能の低下等に影響が出た」と答えている。また、日本認知症学会が実施したアンケートによると、コロナ禍の認知症の人の症状悪化について「多く認める」「少数認める」とした回答が4割におよび、「認知機能」「BPSD」(行動・心理症状)などの症状悪化が挙げられている。つまり、コロナ禍により、認知症患者が閉じこもりがちになった結果、病状の進行が速まったというのだ。

 なにより、認知症患者は、感染予防のための自己管理ができない。マスクもすぐ外してしまうし、手洗い・消毒も自分ではやれない。その上、コロナ禍では、家庭内や施設内に閉じ込められ運動ができない。結果、足腰が弱り、トイレや風呂場での転倒による打撲や骨折が増えている。

 「老人性うつ」の認知症患者もいる。こういう方は、コロナ報道で気が滅入り、「もうダメ」と言い出し、「いっそ早く死にたい」と口走る。

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