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【ベストセラー健康法】全身に影響する「舌苔」対策 『毒だし!舌みがき』(河出書房新社刊) (1/2ページ)

 「口腔ケア」といえば「歯みがき」と誰もが思う。しかしもう一つ、重要な磨く対象がある。「舌」だ。口内細菌の中でも悪玉菌が増殖しやすい舌の衛生をどこまで維持できるかが、全身の健康状態を大きく左右する。そのメカニズムとは-。

 人間の口の中には300~500もの種類の口腔細菌が棲んでおり、その中には虫歯菌や歯周病菌などの「悪玉菌」も多数含まれている。1ミリリットルの唾液に含まれる最近はおよそ1億個。人が1日に分泌する唾液の量が1000~1500リットルということを考えると、私たちは毎日1000億個以上の細菌を飲み込み続けている計算になる。

 口腔内の細菌が増殖を狙って作る膜を「バイオフィルム」といい、これが歯の表面にこびり付くと「歯垢」となる。日々の歯みがきや定期的な歯科健診が重要なのは、この歯垢を落とす目的が大きい。バイオフィルムは歯の表面以外にもできる。それが舌だ。舌の表面にできるバイオフィルムを「舌苔(ぜったい)」と呼ぶ。今回ご紹介する『毒だし!舌みがき』(河出書房新社刊)では、この大切な舌苔への対策を呼び掛けている。著者は鶴見大学教授の花田信弘氏。口腔内の細菌が血液に乗って全身に流れて発症、増悪させる全身疾患に関する研究で知られる歯科医師だ。

 著書では、「舌の衛生管理」に特化し、その重要性をエビデンス(科学的裏付け)を示しつつ、丁寧に解説してくれる。そもそも口腔内の細菌の分布割合を見ると、歯の29・6%に対して舌は66・3%と倍以上も多い。なのになぜ、歯みがきばかりが奨励されて、舌みがきに光が当たらなかったのか。著者はこう説明する。

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