記事詳細

【長田昭二 ブラックジャックを探せ】「最期まで自分の歯で食事」街の環境整備から模索 神奈川歯科大・大学院教授の山本龍生さん (1/2ページ)

 神奈川歯科大学(神奈川県横須賀市)の大学院に、「災害医療・社会歯科学講座」という教室がある。災害時の身元確認や被災者の口腔ケアを担当する“災害医療”と、歯科という学問を政策的・社会的視点で捉える“社会歯科”を網羅する、きわめて専門性の高い領域だ。

 ここの教授を務める山本龍生歯科医師は、自身が卒業した岡山大学で20年にわたって研究と臨床に取り組んできた実績を持つ。

 「予防の重要性を患者に直接伝えることも大切だが、国の政策に盛り込んで発信できれば、桁違いの多くの人の口の健康を守れる」と考え、現在の大学に移籍してきた。

 虫歯や歯周病の予防法はあるのに、なぜ患者が生まれるのか-という疑問から始まった山本教授の研究は、「すべての日本人が、人生を終える日まで自分の歯で食べられるようにすること」を目標に続けられてきた。

 そして現在、一つの仮説を実証する段階に漕ぎつけた。

 「千葉大学などが続けてきた大規模疫学調査に参加して見えてきたのですが、その人が暮らしている町のつくりによって、歯と全身の健康状態に違いがあることが分かってきたのです」

関連ニュース