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【医療 新世紀】「新出生前診断」の無認定検査ビジネスが拡大、確定検査せずに中絶のケースも 検査前に夫婦でよく考えて (1/2ページ)

 早い段階で病気を見つけて治療したい。健康なのを確かめて安心したい。検査を受ける動機にはさまざまあるが、治療できない病気が思いがけず見つかった場合の対処は難しい。母親のおなかの中の赤ちゃんに染色体異常がないかどうかを調べる「新出生前診断」はそうした課題を突き付ける。高齢出産への不安をあおる形で無認定の検査ビジネスが国内で拡大している状況だ。

 ▽「偽陽性」も

 「望まない結果が出たときにどう対処するか、検査を受ける前にパートナーと一緒に十分に考えておく必要がある」

 宮城県立こども病院の室月淳産科部長はそう話す。

 新出生前診断は妊婦の血液にわずかに含まれる胎児のDNA断片を高精度で調べる検査。国内では2013年に日本産科婦人科学会の臨床研究として始まった。全国100以上の認定施設が参加する「NIPTコンソーシアム」が実施し、室月さんの病院もその1つ。認定施設で年間1万4000件以上を実施している。

 対象となるのは染色体異常の子を持つリスクが高まる35歳以上の妊婦。専門家による入念なカウンセリングを実施して心構えをしてもらう。ダウン症など3種類の染色体異常の有無を調べるが、実際には赤ちゃんが正常な「偽陽性」のケースも少数だがありうる。このため陽性の場合は妊婦のおなかに針を刺して羊水を採取し、胎児の細胞を調べる確定検査が必要になる。

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