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【中国のコロナ戦争 漢方作戦とその実態】コロナ対策でIT駆使、動きが果敢だった台湾 中国からの入国拒否は世界で1番早く、マスクは誰でも確保可能に (2/2ページ)

 要は、台湾は「安心安全」を最優先したことで感染拡大防止と経済が対立軸にならなかったのだ。

 その点、日本は毎日発表される感染者情報からして不安を煽るものになっている。

 PCR検査日から陽性者数の発表までの時間差を明らかにしていない。重症者数の増減発表では何人死亡したか、何人回復したか、新たに何人増えたのか、肝心な情報が抜けている。

 少なくとも、誰でも公費でPCR検査が受けられ、重症者用ベッドが確保されているとなれば人々の不安は少なくなり、経済活動が自然に戻ってくるはずだ。

 あるいは感染症に対応していない病院や街のクリニックが休診日にボランティアで応援に駆け付けているようなことがあれば、多くの人は多少の不安は我慢するだろう。そうなれば経済は自然と回復に向かうはずだ。

 さらに考えなければいけないのは、「災害は重なってやって来る」ということだ。スペイン風邪の後、日本は関東大震災、日中戦争、太平洋戦争と相次いで経験した。

 NPO法人「食品と暮らしの安全基金」を主宰する小若純一氏は「南海トラフ大地震、首都直下型大地震に備えることだ」と強く訴えている。連載でご紹介してきた漢方の活用など有事の柔軟な対応と合わせて、「次の有事」を常に意識して準備しておきたい。(松山徳之) =おわり

 ■松山徳之(まつやま・とくゆき) 長野県生まれ。明治大学卒、証券会社、専門紙記者を経て『週刊エコノミスト』で別冊『中国エコノミスト』を創刊。2007年、仕事場を上海に移し、庶民の住む古いアパートに住み、様々な階層の中国人と付き合う。著書に『AIIBは崖っぷち中国の延命トリックだ』(河出書房新社)など。

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