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【医療 新世紀】事故の自動通報システム 現場到着を早める効果実証、本格運用へ搭載車拡大が課題 (1/3ページ)

 交通事故を起こした車から自動的に通報する救急自動通報システム「Dコールネット」は、試験運用の開始から5年。具体的な出動事例で、救命につながる現場到着時間の短縮効果が裏付けられてきた。関係者は、搭載車の拡大を図る一方、システムの精度向上などでより効率的なシステムの普及を目指している。

 ▽重症確率割り出し

 Dコールネットは認定NPO法人「救急ヘリ病院ネットワーク(ヘムネット)」と自動車各社、緊急通報サービスを提供する事業者が共同で運用する。11月末現在、全国約730カ所の消防本部と、43道府県で52機のヘリを有する61の基地病院がつながっている。

 2020年12月、関東地方で男性が運転する乗用車が自損事故を起こした。システムが割り出した運転者の死亡・重症確率は84%だった。

 発生と同時に消防指令センターとドクターヘリ基地病院が自動通報を受信。消防と病院とが協議し、ヘリ出動が決定した。事故の28分後にはヘリで到着した医師が患者を診ることができた。

 助手席の女性は血圧が50台まで下がった危険な状態だったが、一命は取り留めた。

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