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【医療 新世紀】事故の自動通報システム 現場到着を早める効果実証、本格運用へ搭載車拡大が課題 (2/3ページ)

 入院先の医師は「10分遅れていたら危険。自動通報が力を発揮した実例だ」と評価する。

 ▽死者減は頭打ち

 日本医大千葉北総病院の本村友一病院講師(救急医学)は、こうした事例を集約、分析している。

 18年12月には、北海道南部の高速道路で吹雪の中、衝突事故が発生。運転者男性は救急隊の到着時点で心肺停止。相手の普通車の男性も腹部に重傷を負い、緊急手術を受けた。これも、自動通報により現場到着が推定で約20分早まったことが奏功したケースだ。一方で、自動通報がありながら現場到着が遅れたケースも報告されている。

 本村さんによると、日本の交通事故死者数は1970年の1万6000人余をピークに徐々に減ったが、近年は減少も頭打ち。2018年には死者3532人だった。

 被害者の救命には、受傷から医師との接触までの時間、病院での治療や手術までの時間が影響する。大量出血した患者の救命には受傷後1時間以内の手術が必要とされるが、従来の方式では、通報を受けた消防がドクターヘリを要請するまでに平均約15分かかり、Dコールネットで短縮できると期待されている。

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