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【ここまできた男性不妊治療】精液検査でどんな異常が分かる? まずは最大の原因疾患『精索静脈瘤』の有無を調べるべき (1/3ページ)

 男性不妊の基本的な検査となる「精液検査」を受けると、さまざまな精液の異常(別項)が分かる。その所見と泌尿器科的検査を組み合わせながら、男性不妊の原因疾患を見つけていく。

 まず精液が出ない、極端に少ない場合には「逆行性射精」が疑われる。前立腺と膀胱のつなぎ目を閉じる働きが障害されて、精液が膀胱内に逆流してしまうのだ。この場合、オーガズムに達した直後に排尿すると、尿中に精子が含まれるので確認することができる。

 そして最も多くみられる異常は精子の数が少ない「乏精子(ぼうせいし)症」。しかし、精液検査の所見は、どれか1つの項目の数値だけが低いというケースは少なく、「精子無力症」と「奇形精子症」を伴っていることが多い。この3つの異常が同時にあることを総称して「OAT症候群」と呼ばれている。

 東邦大学医療センター大森病院・リプロダクションセンター(泌尿器科)の永尾光一教授はこう話す。

 「男性不妊の原因の約8割は精子がうまくつくれない『造精機能障害』ですが、その大半はOAT症候群と考えていいでしょう。そして、特に乏精子症と精子無力症があれば、まず『精索静脈瘤』の有無を調べるべきです。男性不妊の最大の原因疾患で、陰のうの触診や超音波検査で診断できます。この疾患は手術をすることで、多くの人は精液の所見が改善します」

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