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【BOOK】「書きたい、書けない」今も繰り返しています 21歳大学生…痛感した力量不足 芥川賞受賞・宇佐見りんさん『推し、燃ゆ』 (1/4ページ)

 デビュー2作目の芥川賞では、史上3番目の年少受賞も話題に。目下学生生活を送りながらの執筆。いま若手で最も注目される閨秀の作家・宇佐見りんさんに聞いた。 文・竹縄昌

 

 --昨年の三島賞に続いての芥川賞受賞ですね。何か変わりましたか

 「ありがとうございます。自分自身の変化ということで言えば、昨年度文藝賞をいただいてデビューしたときが一番大きかったので、今回内面的に物すごく変わったとかそういうことはないですね。ただ、読んでくださる方、SNS上の感想はぐっと増えましたし、憧れの作家さんやアイドルの方など、それまで遠く感じていた方々とお話しする機会もありました。そういう外的な意味ではかなり変化したと思います」

 ◆文学の偏差値

 --芥川賞の選考委員の島田雅彦さんが「文学の偏差値が高い」と

 「そうですね。その前に“良くも悪くも”ともおっしゃっていたので、そういう両面があるのだと思います。私は作家としての経験が少ないので、自分自身の作品の『偏差値』が高いのか低いのかわかりません。でも、選考会の2日後に出たラジオ番組で高橋源一郎さんが偏差値だと100点満点は100点にしかならない、100点を超える作品を書いて欲しい、とおっしゃっていました。この世には、破綻さえ魅力になるようなすさまじい熱のこもった作品があります。それが2作目には足りなかったと、自分でも書きながら痛感していました。もっと自分の全てを賭けるように書かなければと思います」

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