記事詳細

【BOOK】「書きたい、書けない」今も繰り返しています 21歳大学生…痛感した力量不足 芥川賞受賞・宇佐見りんさん『推し、燃ゆ』 (3/4ページ)

 --コロナ渦中で作家デビュー。テーマに据えた作品も書きますか

 「すぐにはテーマにしないんじゃないかなと思いますし、もしあったとしてもコロナ禍をそのままのかたちでメインテーマに据えた作品は作らない気がします。でも生活もこれだけ大きく変わりましたから、じわじわと影響が出てくることはあるかもしれません。村上龍さんが、小説は社会情勢などから5年遅れて書かれるとおっしゃっていたんです。なにかが起きて、5年経ってやっと小説が生まれてくる。だから作品にコロナの影響が出るとしたらもっと先のことだと思います。今書いている3作目には、十年前の東日本大震災について私なりに考えていたことが別のかたちであらわれでた部分があります。津波も地震も話には出てこないので、自分以外が読んでもそれとわからないとは思いますが」

 ◆3作目執筆中

 --自身の“推し”である中上健次さんにもいい報告ができますね

 「ご存命なら、恐れ多くて中上さんのファンと言うこともできなかったろうと思います。世の中が落ち着いたらまた出身地の新宮に行きたいです」

 --3作目を楽しみにしています

 「完成させたいですね、私自身も待ちどおしいというか、早く書き上がらないかなと思っています。2作目より少し長いぐらいですが、将来はテーマが見つかればもっと長いものを書いてみたいです」

関連ニュース