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【長田昭二 ブラックジャックを探せ】化学療法で大腸がん治療“進化” 帝京大学医学部附属病院・下部消化管外科教授、橋口陽二郎さん (1/2ページ)

 1人の患者に対して、いくつかの専門領域から複合的な治療を行うことを「集学的治療」と呼ぶ。帝京大学医学部附属病院下部消化管外科教授の橋口陽二郎医師は、この集学的治療で大腸がんの治療成績を高める、日本の代表的な消化器外科医である。

 「私が外科医になったばかりの頃は、がん手術と言えば“救命”が最優先で、機能温存は二の次、低侵襲などという考え方は存在しなかった。しかしその後、小切開手術、腹腔鏡手術を経て、大腸がんの領域でもロボット手術が普及した。いまでは機能温存は当たり前だし、低侵襲手術は術後合併症のリスクの少なさで圧倒的に有利。当院では現在、80%以上の症例が腹腔鏡手術かロボット手術で行っています」

 橋口医師が“進化”を実感するもう一つの技術が、化学療法だ。同院では大腸がんの化学療法は外科が担当する。つまり外科の中だけで集学的治療が実現するのだ。

 「手術不能な大きさのがんを、抗がん剤で小さくして手術に持ち込む治療を“コンバージョンセラピー”と呼びます。抗がん剤の進化で、これが奏功するケースが増えているのです。以前なら助からなかった患者さんが、いまは根治を目指せる可能性がある。がん治療のゴールが明らかに変わってきているのです」

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