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【BOOK】物理学者は普段何を考え何を目指している? 頭の中を徹底スキャン “超型破り”な理論物理学者・橋本幸士さん『物理学者のすごい思考法』 (1/3ページ)

 新進気鋭かつ超型破りの理論物理学者で京都大学大学院理学研究科教授・橋本幸士さんが、科学者という生き物の頭の中を徹底スキャンした。随所で“ご冗談でしょう”と声が出てしまい、抱腹絶倒することとなった。 文・冨安京子

 --1日1回適量読むと約2カ月で理系ワードの習得と理論力が強化するという効能書きが前文となっています

 「僕がエッセーを書く理由のひとつが、科学者はどんな人物か何をしているのかをもっと多くの人に知ってもらいたいから。それには多くの人に科学者の本を読んでほしい。たまたま近くに虫さされ薬があって、効能書きに目を通していたときこれや! とひらめいた。効能書きを読むと薬が効く気がするし、安心するでしょ。だから科学に拒絶反応を示さず親近感を持って読んでもらえればと流用しました」

 --物理学者が主役の本。まさに『ご冗談でしょう、ファインマンさん』の著者、ユーモラスな逸話集でも知られるノーベル物理学賞受賞者リチャード・ファインマン博士の再来。ナニワの和製ファインマンです

 「以前、理研(理化学研究所)に在籍していたとき、一般公開のイベントで僕の専門の超ひも理論(宇宙は揺れる弦〈ひも〉状の素粒子でできている、とする最先端宇宙論)を披露したんです。ところがみなさん眉間にしわ寄せ、難しいですねぇって。僕が力んで解説すればするほど科学が遠ざかる。そこで科学者そのものを動物園の動物よろしく“展示”してみたらどうかと考えました」

 「畳8畳はある黒板を前に、僕たち研究者数人が入れ代わり立ち代わり、黒板に宇宙生成理論をガンガン数式を使って表現し議論を戦わせました。科学者がふだんしていることをパフォーマンスで示しただけなんです。すると『うぉ~すげぇ、わけ分からん数式前に英語で議論しとる、かっけ~』と、これがバカ受け。以来イベントはこの方式を採用し進化させ、今は音楽やダンスとのコラボレーションも研究中です」

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