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【BOOK】使い倒して問題解決“する哲学”が必要だ 小川仁志さん『結果を出したい人は哲学を学びなさい』 (1/3ページ)

 世界で今、複雑かつ多岐にわたる問題解決の武器として哲学的思考への関心が高まっている。そんな中、哲学者で山口大学教授の小川仁志さんが家族、人生、ビジネス面などの隘路(あいろ)から抜け出す方法を平易に語る1冊を上梓した。教授の白熱授業に耳を傾け、暗闇から抜け出るヒントとしてみてはいかがだろう。

文・冨安京子

 --哲学に新たな定義を加えたそうですね

 「これまでは思想家の言葉や考え方はこうである的な、論や分析がメーンの硬くてとっつきにくい学問というイメージでした。けれど今という時代は、ノーベル化学賞受賞者のパウル・クルッツェンが提唱した『人新世』、つまりヒトが地球の生態系や気候変動に深くかかわり始めたという意味を込め名付けられた新しい地質学的年代、そこに私たちはもう足を踏み入れていると思うのです。グローバル化、AIとの共存、そして今のコロナ・パンデミック、どれを取っても対処法や解決策には的確なお手本がありません。だからこそ哲学を道具として使いこなすだけでなく使い倒し、問題解決にあたる“する哲学”が必要で、問題解決にはもはや哲学しかないのではないかとさえ思います」

 --グーグルやアップルでは哲学者をフルタイムで採用し始めた

 「それが今の世界の大きな流れなんですね。日本でも哲学をツールとして活用し、新しいビジネスに結びつけようとするビジネス『哲学研修』が静かなブームです。私も3年前から複数の企業に足を運び、研修を続けてきました。ビジネスエリートを目指す人はもちろん、がんばっているのにイマイチという人、職場や家庭の人間関係で悩んでいる人など、何らかの結果が欲しい人に向けてこの本を書きました」

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