記事詳細

【医療 新世紀】高齢者にカロリー不足の恐れ 衰えると消化吸収率が低下、体重計測し食事量に注意を (1/2ページ)

 老健施設や病院に入った高齢者が痩せてしまう事例は、多くの人が見聞きしているはずだ。きちんとカロリー計算した給食、病院食を取っているはずなのになぜだろう。最近、そもそも食事の必要量が足りていないかもしれないとする研究結果が発表された。虚弱につながる懸念があり、専門家は、体重変動に注意して食事を随時見直すことを勧めている。

 ▽二重標識水法

 市販の食材や調理品のエネルギーはカロリーで細かく表示されており、計算はすぐできるようにも思える。しかし、佐々木敏東京大教授(社会予防疫学)は「同じ食材でも品質に差があるし、献立ごとの推定も、調理法や盛り付けで大きく誤差が出る」と否定する。消費エネルギーも調べるのは容易ではない。

 消費エネルギーの厳密な把握がようやくできるようになったのは、「二重標識水法」が開発されてからだ。

 酸素と水素それぞれに“標識”を付けた水を飲んでもらい、2週間にわたって採血。活動が大きいほど水素より酸素が早く消費される性質を利用して、使われた水素と酸素の比率から消費エネルギーを正確に割り出す。

 ▽食べても痩せる?

 慶応大と国立健康・栄養研究所、東京大などは2016~17年、71~99歳の高齢者28人について二重標識水法で総エネルギー消費量を測定。同じ時期の食事の献立と残食から推定した摂取量と比較した。

関連ニュース