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【BOOK】「100万回の墓参りより、本を書くことで思い出したことがいい供養に」 毒蝮三太夫さん『たぬきババアとゴリおやじ 俺とおやじとおふくろの昭和物語』 (3/3ページ)

 --85歳とは思えない若さ、元気の秘密は

 「こういう取材とか、いろんな人からかまってもらえていることかな。もし仕事を辞めて田舎に住むようになったら、きっとボケてしまうだろうね。時間があればジムで水中ウオーク、家でもスクワット。そして、みんなとしゃべって認知症を予防。あとは誤嚥予防で喉を鍛えていますよ。コロナ禍で家にいる時間が多くなって写経を始めたんだよ。やっていると2時間くらいすぐ過ぎちゃう。般若心経を1000枚以上は書き写しているんじゃないかな」

 ■『たぬきババアとゴリおやじ 俺とおやじとおふくろの昭和物語』 (学研プラス 1430円・税込)

 明治生まれの父。4つ年上で姉さん女房の母。2人は関東大震災に遭い大阪で出会い家庭を築き、そこで授かったのが筆者だ。天衣無縫で八方破れなエピソードを軸に、昭和を生き抜いた“毒蝮一家”。東京大空襲が始まり、B29が来襲。「死ぬために逃げてんじゃないよ。生きるために逃げるんだ」と母の激しい声。鬼気迫る描写は壮絶で心に響く。ひょうきんでユニークな父と母と筆者とのファミリーストーリー。故・立川談志さんとの出会いと逸話も興味深く綴っている。

 ■毒蝮三太夫(どくまむし・さんだゆう) 俳優。タレント。1936年、東京都出身。85歳。48年、舞台「鐘の鳴る丘」で芸能界デビュー。日本大学芸術学部映画学科卒業後の66年に「ウルトラマン」(TBS系)でアラシ隊員役。68年「笑点」(日本テレビ系)出演中に立川談志の助言で現在の芸名に。69年スタートの「毒蝮三太夫のミュージックプレゼント」(TBSラジオ)は現在も放送中。99年、聖徳大学の客員教授に就任。

 10月30日公開予定の映画「老後の資金がありません!」(前田哲監督)に出演するなど、多方面で活躍中。著書に『毒蝮流!ことばで介護』『人生ごっこを楽しみなヨ』など。

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