記事詳細

【今から始めよう!70代まで働く健康術】大腸がんの約7割は手術可能 身体状態によっては術後1週間程度で退院へ (1/2ページ)

 加齢に伴い発症頻度が高くなるがんは、国の施策で仕事との両立が後押しされている。今回は、患者数第1位となっている「大腸がん」について考えたい。

 「大腸がんは、早期で見つかれば大腸内視鏡治療で治すことができ、普通の生活に戻れます。進行がんと診断されても、約7割の方は手術可能で治すことができます。ただし、進行がんになると治療期間が長くなるため、仕事の両立が難しくなる場合もあるのです」

 こう話すのは、東邦大学医療センター大橋病院外科の斉田芳久主任教授。大腸がんの内視鏡的治療から手術、化学療法まで、診断・治療・研究を数多く手掛けるエキスパートである。

 大腸がんの早期は、大腸の粘膜や粘膜下層にがんが留まっている状態を指す。粘膜下層の下の固有筋層までがんが進行していると「進行がん」と呼ぶ。さらに、進行がんでも、(1)大腸壁内だけにがんが留まっている状態(2)大腸周辺のリンパ節に転移が見られる状態(3)肺や肝臓など別の臓器への転移が見られる--と、進行度合いによって治療法が異なる。

 「(1)は手術のみで済みますが、(2)は再発予防のため術後の補助化学療法が必要になります。(3)は手術適応でも不適応でも、薬物療法が選択肢に入ります。最近は、副作用の少ない抗がん剤が登場していますが、それでも副作用は避けられません。それを考慮しながら、仕事の両立を行っている方が多いといえます」

 たとえば、東邦大学医療センター大橋病院では、(2)の状態のときには、腹腔鏡下手術で大腸がんを切除した後、半年程度の補助化学療法を実施。腹腔鏡下手術は、腹部に小さな穴を数カ所開け、棒のような腹腔鏡という器具を挿入して手術する。開腹手術よりも傷口が小さいため、身体状態にもよるが、手術後1週間程度で退院が可能だ。その後は、補助化学療法として3週間に1回の抗がん剤治療が始まる。

関連ニュース