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【医療 新世紀】専用サイトで「心の不調」セルフチェック AIで診断精度の向上期待、医療支援を視野に実証研究 (2/2ページ)

 ▽将来は事業化を

 中込さんによると、医療機関を受診した人向けに専門家が使う質問票形式のメンタルヘルスチェックは、既にいくつもの方法が開発され、有効性も確かめられている。

 「ただ、多くの人は不安を抱えていても受診しない。今回のようなインターネットで自宅からアクセスした人ではどんなチェックが有効なのか、これから検証する必要がある」という。

 今回の研究は、定評のある質問票形式を利用するが、それへの回答と実際の相談や診察の結果を合わせて人工知能(AI)に学習、分析させるのがミソだ。それにより、利用者数を増やすことで精度向上も期待できる。

 ココロボでのチェック段階で医療支援が必要と判断された場合、研究参加者には実際に連絡を取り、臨床心理士による相談や連携医療機関を紹介して支援につなげる。切迫した状況が判明すればさらに、自殺対策の専用電話などへ紹介する。

 このシステムの効果、有用性は、1カ月後の改善や参加者の行動、満足度、治療を受けた割合などで評価し、症例を重ねることで精度が上がることが期待される。

 研究チームでは、この研究開発を通じて実用的なオンラインのチェック法を開発し、自治体が担う精神保健分野の保健活動をより効率的に、きめ細やかに進めるための方策として、事業化につなげたいとしている。

 中込さんは「コロナ対応で疲弊している自治体の精神保健福祉センターなどの負担軽減を図りたい」と話した。

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