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【長田昭二 ブラックジャックを探せ】糖尿病患者にきめ細かに接する“生き字引” 昭和大学横浜市北部病院総合内科客員教授・辻正富さん (1/2ページ)

 国内患者数約1000万人。糖尿病は現代人にとって最も身近な国民病である。

 昭和大学横浜市北部病院総合内科元教授で現在は客員教授の辻正富医師は、実に半世紀近くにわたって、臨床の最前線でこの病気を見つめてきた“生き字引”だ。現在も母校昭和大学で後進の指導に当たるほか、湘南東部クリニック(神奈川県茅ケ崎市)、上白根病院(横浜市旭区)、三島駅前消化器・肝臓内科クリニック(静岡県三島市)などで臨床に従事している。

 命に関わるさまざまな重大疾患に関与しながら、糖尿病そのものは自覚症状を持たない。まさに黒幕的存在のこの病気を治療する上で欠かせないのが“患者教育”だ。

 「患者さん自身が病気を理解し、納得することで治療にも真剣に取り組める。新しい薬が続々と開発されて治療法が進化しても、その中心に教育がある点は、今も昔も変わりません」

 素直な患者ばかりではない。医師の指導に従わずに、思うような治療成績が出ないこともある。それでも辻医師は患者を叱ることはない。

 「ストレスがたまらないことはないけれど、患者さんの気持ちにもステージがあり、それを理解しておくことが大事。それよりは根気強くお付き合いするほうが結果としてうまくいく。長い付き合いになると、何かのきっかけで患者さんとの関係が良好に転じることはよく経験します」

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