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【ここまで進んだ最新治療】闇取引に歯止め「精子バンク」の運用開始 「出自を知る権利」ドナー減少が課題 (1/2ページ)

 男性不妊の原因になる「非閉塞性無精子症」では、手術治療で精子が見つければ顕微授精で妊娠を目指すことができる。しかし、6~7割の患者は精子が見つからない。その場合、第三者の提供精子を使って人工授精を行う「非配偶者間人工授精(DI)」という選択肢がある。

 現在、日本産科婦人科学会に登録されているDI実施施設は、全国に12施設ある。しかし、近年は精子提供者(ドナー)が少なく精子の確保が難しいのが現状だ。そんな中、国内初となる民間の「精子バンク」の運用が今月から始まった。

 この精子バンクを事業の1つとするのは、昨年設立された「みらい生命研究所」(埼玉県越谷市=https://spermbank.jp)。設立にはどんな狙いがあるのか。代表取締役を務める獨協医科大学で生殖医療を専門とする岡田弘特任教授が説明する。

 「DI登録施設のドナー減少によって、いまネット上で医療機関を介さず直接ドナーを探し、個人取引を行い、登録施設以外で使用するケースが横行しています。しかし、精子提供のサイトを実際に調べてみると、感染症の検査や精液検査をしていなかったり、ドナーの本人確認ができなかったり、さまざまな不備のある取引がほとんどです。この危険な精子授受に歯止めをかけ、医療現場での安全なDIを取り戻したいと思ったのです」

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