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【東京舞台さんぽ】切支丹屋敷の面影 文京区小日向地区 (1/2ページ)

 東京メトロ丸ノ内線茗荷谷駅の南側に位置する東京都文京区の小日向地区。閑静な住宅街が広がっているが、キリスト教が厳しく禁じられていた江戸時代には、外国人宣教師や信者を収容した切支丹屋敷が置かれていた。

 「切支丹屋敷跡」と刻まれた石碑がある場所近くから東に下る坂は「切支丹坂」と呼ばれる。付近の電柱を見上げると、「切支丹」と表示された電柱番号札が一本一本に付けられていて面白い。

 収容者の中には、作家遠藤周作さんの代表作「沈黙」の主人公、ロドリゴのモデルとなった、イエズス会のイタリア人宣教師ジュゼッペ・キアラもいた。1643年に同会の神父らと共に日本に潜入を試みたものの、上陸直後に捕らえられた。拷問によって棄教。日本名を与えられて切支丹屋敷で暮らし、その生涯を終えた。

 「最後のバテレン」と称されるイタリア人宣教師シドッチは、1708年に屋久島に上陸して捕まり、09年に切支丹屋敷に身柄を移された。幕府の実力者、新井白石は、博識であったシドッチに直接尋問して「西洋紀聞」を著した。

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